1出会いは一期一会
腕時計を購入するなら、限定品などの特別モデルは別として、焦らずじっくりと時計専門誌やカタログを見ながら検討するのが普通です。でもアンティークウォッチの場合はそうはいきません。
現存数が少なく、経年変化によって同じモデルでもダイヤルの焼け具合からムーブメントの状態など、コンディションがすべて異なるからです。つまりそれはすべてが『一点もの』であり、買い逃せば、次回の出会いのチャンスは限りなく低いものとなることを意味しています。だからこそ、アンティークウォッチは『一期一会』なのです。でもだからといって後先考えずに購入するのは考えものです。ショップのスタッフにモデルの特徴やコンディションを聞き、その上で少しの間熟考し、速やかに意思決定するのが賢い買い方です。
2フィッティング
アンティークウォッチとは言っても、時計は身に着けてこそ真価を発揮するもの。それを考えれば、選ぶ時には実際に腕にのせて試着してみるのが基本となります。ショーケース越しでは分からない、自分との相性や肌合いが実感できるからです。ディスプレイされている状態ではすごくカッコよく見えても、実際に腕の乗せてみると意外としっくりこないという場合や、腕にのせた時に映える一本も必ず存在します。いずれにしても時計は装身具でもあるので、単体でチェックするのではなく、自分のファッションやライフスタイルまで含めた相性を考えておくと、後で後悔することはなくなります。
3時計選びはショップ選び
アンティーク、現行ともに機械式時計は必ず定期的なメンテナンスが必要です。オイルの劣化やホコリの混入は避けられないので、分解掃除をして新しいオイルを塗布します。小さな精密機械であることと、長きに渡って使用されてきたアンティークウォッチだけに、不具合や故障も起こる可能性があります。というわけで、時計を購入したお店とは必然的に末永いお付き合いになるのです。つまり言い換えるとアンティーク選びはショップ選びといっても過言ではありません。そのお店の品揃えはもちろん、コンセプトやアフターサービスも含めてしっかりとヒアリングする必要があるのです。馴染みのお店ができれば、時計の世界ももっと楽しくなりますよ。
4ブランド、年代、コーディネート
何となく興味はあっても、どの時計が好みなのか、または自分にぴったりの一本はどれなのか? 悩み出すときりがないのがアンティークウォッチの世界。そんな時は特定のブランドにこだわったり、年代などでコレクションしていくのもオススメです。ブランドによって人気のモデルが分かり、年代によって変化していく時計のデザインが見えてきます。こうして集めた時計をその日のファッションにあわせてコーディネートしてみたり、曜日や季節によって変えてみる、というのが上級者のアンティークウォッチとの付き合い方です。